最高品質のピノ・ノワールが育まれるアンボネイ村
1890年より代々シャンパーニュを造ってきた長い歴史と伝統のある蔵元、ポール・デチュンヌ。ラ・ヴィネでも定番と言えるほど、多くのシャンパーニュ・ラヴァ―から厚い支持を集め続けるこの蔵元は、エペルネから東へ18km程の距離にある特級格付けのアンボネイ村に居を構えており、現在は1992年からこの蔵を引き継いだ3代目当主のピエールとその妻ソフィーによって運営されています。シャンパーニュ地方の中でもブジィやアイなどと並び、最高品質のピノ・ノワールが育まれる産地として名高いアンボネイ村は、南東向きの斜面を持ち、日照量の豊かさと温暖な気候のもと熟度の高いブドウが育まれます。ポール・デチュンヌが所有する畑はすべてこのアンボネイにあり、その面積は7ヘクタールと大変小規模のため造られるシャンパーニュは年間5万本と極少量ではありますが、ブドウの栽培から醸造までを家族と数人のスタッフによって、一貫してきめ細かく行っています。
原酒は、あの著名な高級シャンパーニュにも使用される程

ポール・デチュンヌのシャンパーニュは、アンボネイに所有する畑で育まれるブドウのみを使用。ブドウは手摘みで収穫し、シャンパーニュ産のオーク樽で発酵・熟成された原酒を贅沢に使用しています。また、仕込まれるシャンパーニュは、17世紀に石灰の土壌をくり抜いて作られたカーヴにて2年から長いもので6年もの間熟成させてから出荷しており、大変な手間暇を掛けて造られたもの。こうして造られたシャンパーニュのどのキュヴェにも共通して言えるのは、アンボネイのピノ・ノワールの特徴をありのままに表現した、滑らかな質感と素朴で暖かみを感じる優しい味わい。
実はシャルドネにも大きなこだわりが
また、ポール・デチュンヌではピノ・ノワール同様にシャルドネにも大きなこだわりを持っており、上級キュヴェのシャルドネの使用率が高いことも特徴のひとつ。アンボネイならではのふくよかな果実味と、凝縮感のある旨みを感じさせるピノ・ノワールの味わいを、穏やかながらも上質なミネラルと溌剌とした伸びのある酸味を持つシャルドネの味わいが受けとめ、ピノ・ノワールとシャルドネのそれぞれの素材の良さが渾然一体となった味わいは、まさにポール・デチュンヌならではと言えます。