ワインコラム
シャトーヌフ・デュ・パプ
faq_column04_01 昔から歴史とともに重要なワインであるシャトーヌフ・デュ・パプについてご紹介します。

~歴史~
シャトーヌフ・デュ・パプは非常に歴史のあるワインであり、その始まりは中世にまで遡ります。

 1309年、フランス王であるフィリップ4世は時の教皇クレメンス5世を南フランスのアヴィニョンに強制転移させ、監視下に置きました。いわゆる「アヴィニョン捕囚」です。教皇庁での喧騒を嫌ったクレメンス5世は近郊に別荘、「新しい城」を建て暮らしました。そしてその地に、教皇自らブドウ畑を開墾したと言われているのです。これがシャトーヌフ・デュ・パプ、つまり日本語に直訳すれば「教皇の新しい城」というワインの始まりです。

 シャトーヌフ・デュ・パプは、現代のフランスワイン史に多大な影響を与えたワインでもあります。1923年、シャトー・フォルティアの故ロルア男爵は、この地で原産地統制法、つまりAOC法のシステムを提案しました。男爵はシャトーヌフを名乗るに適した土壌・葡萄品種・剪定法・収穫量・最低アルコール度数などについて言明し、厳しく規制するべしと主張しました。これらのシステムはのちのAOC法の礎となっており、その栄誉を称えシャトーヌフ・デュ・パプはフランスで最初のAOCワインとして認定されました。
faq_column04_02 ~気候・土壌~
 生産地域はコート・デュ・ローヌの最南端に位置しており、降雨量は少なくかなり温暖で地中海性気候に分類されています。また土壌には特徴的な丸い小石が見受けられます。この小石が畑の中で熱を吸収し、果実の成熟を促しているのです。他にも粘土や砂が多い区画など多様な地質が見られ、造られるワインも土壌により味わいが変わります。ちなみに赤・白両方のワインを生産することが出来ますが、そのほとんどが赤であり白の生産量は全体のわずか1%ほどです。
faq_column04_03 ~特徴~
 シャトーヌフの最も特徴的な所といえば、多くの葡萄品種の使用を許可されている点が挙げられます。なんとその数は白葡萄・黒葡萄あわせて13品種にものぼります。1つのAOCに、このようにたくさんの品種の使用を認められている産地は他にはありません。

 先に挙げた教皇クレメント5世はワインに薬効を見出し、様々な葡萄品種を植え、それらをブレンドして効果を比較したとも言われていますので、その名残なのかもしれませんね。しかし、13の葡萄品種が認められているからといって、その全てを使用しているわけではありません。実際に使用される品種やそのブレンド比率は生産者の判断に委ねられており、ワインの味わいやスタイルも造り手により大きく異なるのが現状です。ですからシャトーヌフを購入する際には、造り手の個性や使用品種を把握することが重要となってきます。

 この様に、温暖な気候と数種類の品種をブレンドすることにより生み出されるワインは、コクと複雑性、そしてスパイシーな風味を持つしっかりとしたスタイルを特徴とします。また長期の熟成にも耐え、時に獣の風味を帯びた味わい深いものに変化していきます。

 今回ご紹介したシャトーヌフの様に、フランスのワイン産地には様々な歴史を持つものが多く存在しますので、ご興味のある方は調べてみてはいかがでしょうか。きっとワインが一層好きになると思いますよ。
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