ワインコラム
フランスワインのコラム
 ヴィンテージから考えるワインの楽しみ
 自然派ワインについて
 ワインの熟成
 シャトーヌフ・デュ・パプ
 ドメーヌとネゴシアン
 スクリューキャップ
 Chablis「シャブリ」に関する基礎知識
 デカンタージュ
 ワインと和食
 飲用温度の違いによる風味の変化
 葡萄の1年間

フランスの葡萄品種
 白葡萄品種にはどんなものがある?
 黒葡萄品種にはどんなものがある?
 ソーヴィニヨン・ブラン
 シュナン・ブラン
 フォル・ブランシュ
 ヴィオニエ
 マルサンヌ

フランスの町について
 ランスREIMS―シャンパーニュのふるさと
 ディジョンDIJON―ブルゴーニュワインの入り口
 ペルピニャンPERPIGNAN―地中海を臨む、太陽とワインの町
 ボージョレBEAUJOLAIS―ボージョレ地区とガメイ種について
 コート・シャロネーズCote Chalonnaise
 マルゴーMargaux

白葡萄品種にはどんなものがある?
主な白葡萄品種としては、次のようなものがあります。

・ シャルドネ(CHARDONNAY)
ブルゴーニュ地方で広く栽培、ブルゴーニュとシャンパーニュの高級品種。基本的には土壌や気候を反映するナチュラルな性格。フルーティな軽いものから濃厚でリッチなスタイルまで幅広い。世界中で栽培されている最も人気がある葡萄。南仏などでは例外的に甘口もある。 
・ シュナン・ブラン(CHENIN BLANC:別名PINEAU DE LA LOIRE)
ロワール河流域の主要品種で逞しい葡萄。酸も高く長期熟成にも耐えうる。柑橘系からカリンやアプリコット、桜桃、蜂蜜などのアロマ。貴腐菌も付きやすく極辛口の発泡性から甘口のスティルワインまであらゆるワインを生産する。
・ ゲヴュルツトラミネール(GEWURZTRAMINER)
アルザスで主に栽培されている強い品種。ゲヴュルツとはドイツ語で香辛料の意味。その名の通り非常にスパイシー。更に薔薇やライチ、麝香など強い芳香とアルコールを伴うリッチな酒質が特徴的。辛口から甘口まで幅広く生産される。アルザス4品種の一つ。
・ リースリング(RIESLING)
ドイツから中央ヨーロッパまでブドウ栽培北限で栽培される偉大な品種。仏ではアルザスの気候風土に適応。晩熟で収穫量も多いが、収量を制限、又土壌の違いにおいてあらゆる側面を見せる。白い花や柑橘系果実、重油のようなペトロール香などの高貴なアロマ。純粋で気品ある繊細なものからリッチで力強い甘~辛口まで揃う。アルザス4品種の一つ。
・ ヴィオニエ(VIOGNIER)
古代品種の代表格で甘味を感じるほどの金木犀などの強い花の香りや黄色の果実の華やかな芳しい芳香を持つ非常に魅力的な葡萄。アメリカなどでも近年特に人気があるが、仏ではローヌ地方。特にコンドリューで欠かせない品種。
・ ソーヴィニョン・ブラン(SOUVIGNON BLANC)
ロワール河上流域、ボルドーにおいて欠かせない品種。ハーブやグレープフルーツなどの繊細なスタイルから樽熟成させたリッチでコクのあるスタイルまで幅広い。石灰質からミネラルのきっちりと入った芳香性の高い柔らかでエレガントなワインを産み出します。現在ではニュージーランドが第2の故郷というべき成功を収めている。
・ セミヨン(SEMILLON)
ボルドーにおける白ワイン、特に貴腐に関しては他に類を見ないほど優れた品種。リッチで酸が低めだが貴腐が付くとふくよかで酒質も強くなり豊かな風味、滑らかな舌触りで魅了する。辛口においてはソーヴィニョン・ブランと混醸される場合が殆どで優れたバランスのワインを造る。新世界では西オーストラリアで、辛口から貴腐までボルドースタイルの上質なワインが人気を集めている。
・ ミュスカ(MUSCAT)
アルザス、南仏で栽培されているアロマティックな葡萄。名の通り生食用の葡萄マスカットを髣髴とさせる香りはフレッシュな葡萄そのものの豊かで芳香性の高いもの。辛口から甘口に発泡まで生産される。ミュスカの亜種のオトネル(OTTONEL)やプティ・グレン(PETIT GRAIN)などは果実も小さく特に麝香のアロマなどが強く出てアルコール分も高くなる高貴なもの。アルザス4品種の一つ。
・ ピノ・グリ(PINOT GRIS)
ピノ・ノワールの突然変異亜種。別名ピノ・ブーロ、ルーレンダー、ピノ・グリージォなど多様。フランスではアルザスが特に有名。その地ではトケイ・ピノ・グリと呼ばれ(2006年まで)非常にリッチなワインとなる。果皮が灰色掛かったピンク色(グリ)なのが特徴的で薔薇などのフラワリーなアロマに豊かなボディ、エレガントな酸が持ち味。アルザス4品種の一つ。
・ ピノ・ブラン(PINOT BLANC)
ピノ・ノワールの突然変異亜種。別名ヴァイサー・ブルグンダー、ピノ・ビアンコ、クレヴネールなど多様。ブルゴーニュ原産とされる。昔からシャルドネに似ていることもあり重宝されている品種。アーモンドの様な香りとやや高めのアルコールと綺麗な酸味、樽にも適用する事から世界中で栽培されている人気の品種。
・ルーサンヌ(ROUSSANNE)
別名ルーセット ローヌ地方でヴィオニエと並び最も重要な白葡萄品種。非常に病害や風に弱く栽培が難しいのだが、白い花やハーブティーなどの高貴なアロマに優雅な酸が絡まると極上のものとなり心を離さないものとなるのでファンも多い。AOCサン・ペレではスティルワインの他、スパークリングも造られている。
・マルサンヌ(MARSANNE)
上記ルーサンヌとペアで一括りにされる事もあるが個性は違います。生産高は多くメロンの様な香りと厚みのあるストラクチャーでルーサンヌとブレンドすればお互いを上手く引き立てるゴールデンペア。 樽との相性も良く世界中でヴァラエタルワインも増えている。オーストラリアのヴィクトリア州には世界最古のマルサンヌの畑がある。
・アリゴテ(ALIGOTE)
原産地はブルゴーニュの酸が綺麗な白葡萄。以前までの熟度の上がらない大量生産のものは鋭利な酸でそのまま飲むよりも同じくブルゴーニュ名産のカシスリキュールと混ぜてカクテル『キール』にぴったり。最近は熟度を高くし樽熟成させたり、シュール・リーやノンフィルターで旨味を強くしたものも増えてきており注目されている。昔からルーマニア、ブルガリアなど東欧での人気は想像以上。
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黒葡萄品種にはどんなものがある?
主な黒葡萄品種としては、次のようなものがあります。

・ カベルネ・ソーヴィニョン(CABERNET SAUVIGNON)
言わずと知れた世界一有名な黒葡萄品種。ボルドー、カリフォルニア、チリなどでは特に無くてはならないもの。世界中で栽培される人気の高い葡萄で非常に長熟に耐えうる優良品種。カシスやピーマン、チョコレートなど豊かな香味成分とタンニン、色素の強さが特徴でテロワールを多様に反映する。ウドンコ病の被害を除けば耐性も強く栽培も容易。 
・ ピノ・ノワール(PINOT NOIR)
ブルゴーニュ、シャンパーニュ等冷涼な地域では最高のエレガントさを持つ高気品種。近年はオレゴン、ニュージーランドで日の目を見ており人気が高い。色素は弱く酸味もあるが奥行きと広がり、香りの官能的な印象は他の追随を許さない。赤い果実とミネラルを基調に熟成し枯葉、茸、ドライフラワー、紅茶へと変貌を遂げるその姿に誰もが魅了される。クローンの数も多くPINOT FIN やPINOT TORDUなどの果実が小さく果皮が厚いものは特に重宝される。
・ メルロ(MERLOT)
この品種主体のものではサンテミリオンとポムロル周辺、そしてカリフォルニア、北イタリア、チリとこちらも又世界中で栽培される人気品種。カベルネよりも温度が低い地域でも栽培は可能、更により早熟で粘土質土壌に適応。エキスは強く出て膨らみはあるがタンニンは柔らか。プラム、ブルーベリーなどの果実に黒い土、熟成によりトリュフへと変化するブーケにファンは多い。
・ カベルネ・フラン(CABERNET FRANC)
ボルドーのジロンド河右岸及びロワール地方アンジュ・トゥーレーヌ地区で重要視されている品種で非常に優雅なスタイル。ソーヴィニヨンよりも開花が1週間ほど早いので花ぶるいの被害に遭いやすいのが難点だが逆に晩秋の雨の影響を受けないでの完熟は容易。フランボワーズなどのベリー系の果実のアロマの他にピーマンや鉛筆の削り粕といった独特の深いニュアンスがある。
・ シラー(SYRAH)
ローヌ河北部、オーストラリア(SHIRAZ)にとどまらず世界最高の黒葡萄品種の一つ。収量を抑えた素晴らしいものは深く濃い色調と黒系果実に特徴的な黒胡椒やシナモンなどのスパイスや焼けたゴムなどの複雑にエレガントに薫る。長く熟成できるポテンシャルを秘めており、又、様々な表情を見せる魅力的な品種。
・ ガメイ(GAMAY)
正式にはGAMAY NOIR a JUS BLANC。ボージョレの品種意外にもマコン、ロワール中流域の各アペラシオンやVIN DE PAYS DU JARDIN DE LA FRANCEの赤の半数を占める。又、スイスのジュネーブ周辺でも多く栽培されている。花崗岩質土壌に適応し、冷涼な産地でも繁茂し、早期に発芽、開花、成熟する。色は淡くタンニンも少ないが赤い爽やかな果実と綺麗な酸が特徴。10年を優に超える熟成能力を持つクリュ・ボージョレの年月を経た逸品などは極上のピノ・ノワールと間違えるほどのエレガントな深さを有する。
・ グルナッシュ(GRENACHE)
ローヌ地方を始めとしたフランス南部及びスペイン、オーストラリア、カリフォルニアなどでも多く栽培され、世界第2位の栽培面積を誇る偉大な品種。シャトーヌフのような痩せた地で低収量に仕込めばスパイシーで長期熟成も見込める素晴らしいものとなる。比較的酸化もしやすく複雑さも早くから産まれる。イタリアのサルディーニャ島ではカンノナウとして知られる。
・ ムールヴェドル(MOURVEDRE)
同じく南部フランス、スペイン(マタロ、モナストレルと呼ばれる)で重宝される力強い黒葡萄品種。プロヴァンス地方の銘酒バンドールの主要品種で小粒で甘く果皮の厚いもので豊富なタンニンと香味、アルコールが顕著で野性味もたっぷり。べト病やウドンコ病に弱いが暑い地域ではその心配も少なくブレンドの重要品種のみならず、近年の人気は注目に値する。
・ マルベック(MALBEC:別名COT、AUXERROIS)
かつてはボルドーで興隆の勢いがあったが現在では南西地方のカオール、ロワール地方中流域、そしてアルゼンチンでの栽培が盛ん。果皮の黒いマルベックは花ぶるいや霜など寒さに弱いが、濃く果実味が豊富でタンニンも多い長期熟成も可能なほどポテンシャルに溢れた葡萄で地場品種として再び脚光を浴びつつあるようだ。
・ ピノ・ムニエ(PINOT MEUNIER)
シャンパーニュ地方ヴァレ・ド・ラ・マルヌで真価を発揮するピノ・ノワールの突然亜種。発芽も遅く早く収穫が可能。シャンパーニュに果実味のフレッシュさを与えるのに必要不可欠なもの。酸化しやすく複雑さも出るので、真価を発揮できれば極上のシャンパーニュを生産でき、ムニエ100%の佳酒も少なくないのが現状。
・ サンジョヴェーゼ(SANGIOVESE)
イタリアで最も栽培されトスカーナ地方を中心とした中央イタリアがなんと言っても有名。注目に値する優れた果実味とタンニンと酸。ヴァイオレット、ブルーベリーからカシスまでの黒系果実、なめし皮などの官能的なアロマまで多彩な表情を形成する。フランスではコルシカ島のAOCパトリモニオなどでNIELLUCCIO(ニエルチオ)として粘土石灰質土壌と適応し優雅な姿を見せる。
・ カリニャン(CARIGNAN)
フランスで最も多く栽培されている品種。酸、タンニン、色調、苦味と全てに長けているが樹齢が高く低収量で仕込んだものでないといささか香りの深遠さに欠ける。逆にそういった丁寧に仕込んだものは(仏のフォジェールや伊のカリニャーノ・デル・スルチス)世界的レベルにも昇華する真の個性を発揮した逸品が増えてきた。ベト病や腐敗に弱いが暑い地域の方が向いており全体的には未だブレンド品種の感が否めない。
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ソーヴィニヨン・ブラン(SAUVIGNON BLANC)
(歴史)
 世界中で使用されている主要白葡萄品種のひとつですが、その語源は、青葉を傷つけるような特徴的な香り、野生という意味のSAUVAGEからきています。
 17世紀にボルドーのジロンド河周辺でプティ・ソーヴィニヨンまたはソーヴィニヨン・ジョーヌと呼ばれていたものに源を発しています。当時、フランス西部や中央部ではソーヴィニヨン・フュメまたはフュメ・ブランの名で知られていました。
 1832年には苗木はオーストラリアに渡り、1880年代にはクレスタ・ブランカ・ワイナリーの創設者シャルル・ウェンモアがカリフォルニアに初めてソーヴィニヨン・ブランを持ち込んだといわれています。中にはイケムの苗木もあったそうです。ロバート・モンタヴィがフュメ・ブランと名付けてそのまま通称になったのも理解できますね。

(外見)
type01この葡萄はたくましく、まっすぐに育つタイプ。表面はくすんでいて、裏面は毛に覆われた小さな葉が数は少ないですが伸びています。房は小さく短く、円錐型をしています。少し細長い実は小さく、皮が薄いので透き通るようです。






(特徴)
 ドライで辛口のタイプのワインを多く造りますが、貴腐菌を付けてセミヨン種とブレンドすると、甘美な貴腐ワインに生まれ変わります。ソーテルヌやバルザックなどがその代表として有名です。

type03基本的なアロマについてですが、これは、冷涼な気候で造られたものと温暖な気候で造られたもので大きく違ってきます。全体の特徴としては青草やピーマンなどの青みのある香りとグレープフルーツなどの柑橘の香りに分かれます。
フルーツで言うと、ライムやグレープフルーツのようなアロマが一般的ですが、温暖な地域のものだと、メロンのような甘みのあるアロマも生まれます。甘口ワインですと、アンズジャムや蜂蜜のようなアロマが感じられます。ハーブで言うと青草やレモングラス、海草やグーズベリが感じられます。野菜で言うとピーマンやアスパラガス、唐辛子やグリーンオリーヴ。その他には鉱物(火打石と表現したりします)やスモーク、ミネラル的(キリッとして冷気をともなうような・・・表現が難しいですが)なニュアンスを感じます。

 最大の特徴な「猫のおしっこ」と呼ばれるものでしょう。麝香の香りのことですが、非常に特徴的で忘れることの出来ない香りです。ただ、最近ではこういった香りの人気があまり無いこともあり、この「猫のおしっこ」的なワインは減ってきているのが実情です。
 反対に樽熟成をしたり、熟成期間が長いものへの需要が非常に高まってきていて、こういった造りのワインが多くなってきています。樽からくるヴァニラやバター、クリームのアロマは柔らかく、より現代の嗜好に合ったアロマといえます。

(ロワールのソーヴィニヨン・ブランの特徴)
 ロワール河上流のサンセールはこの品種の代表的産地ですが、その土壌は3つに分類されます。

 1.テレ・ブランシュ…白い土壌といわれる粘土石灰質土壌(ストラクチュアの頑強さ)
 2.シレックス…珪石系粘土質、ガラスなどに使われる(硬質のアロマ、ミネラル)
 3.カイヨット…砂利と小石、石灰の土壌(フルーティーさ)

 それぞれの土壌によって持つ役割が違うことが非常に興味深いところ。サンセーはテレブランシュが主で、残りが半分ずつの構成。メヌトゥ・サロンはテレブランシュ、カンシーは粘土石灰質の上に砂利や砂質の土壌になっています。

type02しかし、ワインは土壌だけで味わいを構成しているわけではありません。葡萄は収穫後、プレスしたあとスキンコンタクト(果皮と果汁を触れさせた状態でタンク内で一定時間・温度で漬け込むこと)が行なわれます。これは果皮に含まれる成分を果汁に溶け込ませるのが目的ですが、これを行なっているのはプイィ・フュメだけなのです。そのためよりアロマティックで、フルーティーに感じ、サンセールなどのほかの地域のワインはドライに感じるかもしれません。




 もちろん、現在では地域ごとの違いだけでなく、生産者の嗜好や畑の位置や日当たりの向きによっても味わいに差が大きくでてきます。同じサンセールでもテレブランシュが支配的なエリアの生産者とシレックスの多いエリアの生産者では全く違ったワインになるのです。

 ソーヴィニヨン・ブランのワインは多様なアロマや味わいに富み、興味深い葡萄品種であり、これからが楽しみです。
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シュナン・ブラン(CHENIN BLANC)
 シュナン・ブランは多目的に使用できる葡萄の代名詞といえます。というのもしっかりとした酸味を持つため、クリスピーで辛口のワインもでき、スパークリングワインも造れます。また、ネクターのような長期熟成のきくデザートワインやブランデーも造られます。このようなヴァリエーションの豊富さがシュナン・ブランの魅力のひとつと言えるでしょう。

(フランスではロワール地方独占、しかし世界では・・・・)
type04 発祥の地は勿論フランス・ロワール地方の中流域とされ、4世紀ごろまで遡ります。ロワール地方では別名ピノー・ド・ラ・ロワールと呼ばれます。フランスの他の地域ではほとんど見かけませんが(南仏で一部作っていますが)輸出は大成功を収めています。

 ブラジル、チリ、メキシコ、アルゼンチンではピノ・ブランコと呼ばれ、栽培が盛んですし、南アフリカではスティーンと呼ばれています。カリフォルニアでは1970年代からヴァリエーションの豊富さに目が付けられ高い評価を得るようになりました。今では栽培面積で第3位を占めています。オーストラリア、ニュージーランドでも栽培されています。

(シュナンブランの特徴)
type05 シュナン・ブランは房の大きさは中程度、丸い円錐状で果梗が太く、果実は卵形です。水分が多く果皮は固い。果実の色合いは栽培されるエリアによって様々で緑から麦わら色まであります。果汁にかなり多くの酸が含まれているため、長期熟成に耐えられます。

 また、この品種は病気に強く、他のヴィニフェラ種では生育できないような暖かい場所でも栽培することが可能です。中でも砂礫土壌や粘土土壌での栽培が一番向いているといえます。しかし、芽吹きも早く完熟した状態が長続きするので収穫量が多くなりすぎるのが唯一の欠点で、貴腐菌をつけたり、完熟するまで待って収穫することで低収量に抑える必要があります。




(その味わいとアロマ)
type06 地域や造るタイプによって特徴は大きく変わりますが、基本的なアロマとして、フルーツではグリーンアップル、マルメロ、メロン、特に完熟した果肉がオレンジのメロンが感じられます。甘口であればアプリコットや蜂蜜などが挙げられるでしょう。植物ではフレッシュハーブや藁、スイカズラ、花梨などが感じられます。強くなるとヨウドや湿った麦わらのアロマがあります。樽熟成をしたものはヴァニラ、オークのアロマがあります。そして、ミネラル感や同時にフリンティー(火打石)やスモークのニュアンスを感じることもあります。



(熟成について)
 シュナン・ブランは非常に熟成がきく葡萄であり、特に甘口のワインは半世紀以上の熟成にも容易に耐えうるポテンシャルを持ちます。しかし、その反動で若いうちにはなかなかその実力を発揮できないという短所も持ち合わせています。辛口のシュナン・ブランでもやはりある程度の熟成はきかせたいものです。
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フォル・ブランシュ(Folle Blanche)
別名:Gros plantグロ・プラン、Picpouleピクプール
(呼び名について)
 葡萄品種は栽培される地域によって呼び方が異なることがよくあります。ロワール地方のペイ・ナンテ地区でしようされるときには、「グロ・プラン」と呼ばれ、他の産地では「フォル・ブランシュ」と呼ばれます。コニャックやアルマニャックを造る際に使用される品種です。蒸留酒を作る際には、糖分が少なく酸味の強い品種がむいているので使用されます。肥沃な土地での多作が可能にもかかわらず、この品種は、春の霜のダメージを受けやすく、灰色カビ病にも弱いため、残念ながらシャラント地方からは姿をけしつつあります。ちなみに現在コニャックで主要として使われているのは、ユニ・ブラン(サンテミリオン種)で、アルマニャックでは、バコ・ブラン(フォル・ブランシュ種とノア種の交配品種で、1920年頃に開発)が主に使われています。また、グロ・プランはピク・プール(Picpoule)(舌に刺すという意味で、酸味で口を窄めるところに由来しているとのこと)とも呼ばれたりします。しかし、ローヌ地方やラングドック地方で使用されるものと同じであるかは、はっきりと分かっておりません。他の国では、アメリカのカリフォルニア(主に蒸留用として栽培されています)、スペイン、南アフリカ、ウルグアイやアルゼンチンでも少量ではありますが、栽培されています。
(歴史)
type07 この品種は、元来西フランスの大西洋沿岸地方で大量に生産されていました。というのも、高地で栽培しても、酸がしっかりと残る葡萄として収穫できたからです。しかし、フィロキセラにより大打撃を受け、衰退の一途をたどる運命となりました。

 統計によれば、1968年には12,000haあった栽培面積は、20年後には3,500haとなってしまいました。現在フランスにおいては。コニャックやアルマニャックでの補助品種として使用されるほかは、ロワール地方のV.D.Q.S.で造られる以外にこの品種100%のワインを見かけるというのは難しいかもしれません。

(味わい)
 葡萄の房や粒の大きさは、ミディアムサイズです。色合いは、淡い黄緑色で、味わいの特徴としては、レモンを絞ったような酸が感じられ、その酸味がとても強いということです。強すぎる酸がほかの特徴をも打ち消してしまうので、Folleはフランス語で正気でないとつけられたと言う説もあります。グリーンアップルやライムのようなアロマも特徴的です。酸とのバランスを考えると、若いうちに楽しむ方が良いとされています。sur lieの製法(醗酵後に澱引きをせずに澱と共に寝かせる製法で、これによりワインにボディを与え、香りを豊かにします)が採用されることが殆どです。また、かなりドライな味わいですので、スパークリングワインに使用されたりもします。また、フォル・ブランシュ種100%の蒸留酒を飲むと、イメージが一新されるかもしれませんね。是非試してみてください。
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ヴィオニエ(VIOGNIER)
(その起源)
 諸説がありますが、一般的に信じられているのは、フランスのローヌ川流域北部が機嫌とされる説で、ローマ人がクロアチアの古代種であるダルマティア種をローヌ地方に持ち込んだとされています。また、葡萄の名前はローヌ地方のVIENNEヴィエンヌに由来すると言われたり、ローマ人が当時の遠征の大変さをROAD TO HELLと表現したGEHENNAEという言葉のローマ人の発音からきているとも言われています。
 2004年のDNA検査によればイタリアで有名なネッビオーロ種の従兄弟とされるピエモンテのフレイザ種に関わりがあるのではないかという結論がだされました。
(栽培されている地域)
type08最も評価の高いヴィオニエが栽培されているのはフランスのコンドリューでしょう。また非常に栽培面積の小さくAOCの中で最小だった、シャトー・グリエも知名度では抜群です。ローヌでは赤ワインのコート・ロティーのタンニン軽減などの目的でヴィオニエがシラーと混醸されているのも(最大20%)興味深いところです。

 ヴィオニエは1965年にはたったの8HAと絶滅の危機を迎えようとしていた品種でした。しかし1990年代に人気が急に高まり、ローヌ南部やラングドックなどにも植えられるようになり栽培量も年々増加しています。

 同時期にカリフォルニアではローヌ人気が後押し、オーストラリア、ポルトガル、アルゼンチン、チリ、ウルグアイでも栽培されています。

(ヴィオニエの葡萄の特徴)
 ヴィオニエ種は干ばつによく耐えますがうどん粉病に冒されやすく、また南仏では特有のミストラルという季節風が吹くので、全体的に栽培が難しい葡萄品種といえます。 そして、完熟しないとアロマと果実味、酸味のバランスが取れないのでいいワインができないということも栽培を難しくしている要因の一つです。

(ヴィオニエのワインの特徴)
type09果汁は濃い黄色をしていてキンモクセイや花畑にいるような白い花のフローラルなアロマときゅうりのような青いビターさが特徴です。アルコール度は高く、蜜っぽいアンズや桃のふくよかな果実味が溢れんばかりの味わいです。酸が低めという事もあり10年以内に飲んでしまうほうが良いとされています。

 また、その大きな特徴の一つがアフターの柔らかな苦味です。これがハイアルコールなワインにさわやかさをもたらし、絶妙なバランスを生んでいます。

 比較的涼しく標高が高い地域で造られるものは酸もミネラルも豊富でスッキリとしたエレガントな味わい。一方日照時間の長い温暖な地域ではアルコール度が高くリッチで完熟した果実味、穏やかな酸、オイリーな余韻が特徴。シャルドネのようにオーク樽での発酵や熟成させることが可能。


 フランスにおいては単体でというよりはルーサンヌ種やマルサンヌ種、ロール種とブレンドされることが多いです。
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マルサンヌ(Marsanne)
 今回はCassis Blancにも使用されている、ローヌ系の白ブドウ品種であるマルサンヌについてご紹介します。

(その産地)
type10 マルサンヌの原産地は北ローヌといわれており、ルーサンヌという品種と共に北部ローヌの主要な白ワイン用ブドウ品種としての一端を担っています。エルミタージュやクローズ・エルミタージュ、サンジョセフといった産地で、しばしばルーサンヌとブレンドして使用されることが一般的です。
 しかし一部の生産者はヴァラエタルワインとして単一で醸造し、非常に厚みのある個性的なワインを生産しています。とりわけ有名なものとしては、E.ギガルのエルミタージュ「ド・ロレ」や、M.シャプティエのエルミタージュ「シャント・アルーエット」などが挙げられます。

 余談ですが、コート・ロティやエルミタージュなどの北部ローヌの産地では、赤ワイン用品種であるシラーと白ワイン用品種のマルサンヌ・ルーサンヌが混植・混醸されてきたという伝統があるため、現在でも赤ワインを造る際に規定の範囲内でこれらの白ブドウ品種を加えることが許可されています。ちなみにこのスタイルは、近年では一部のカリフォルニアやオーストラリアの生産者のワインにも見受けられます。

 南フランスにおいても、ルーサンヌやヴィオニエ、ヴェルメンティーノといったローヌ・南仏系の白ブドウ品種とブレンドされることが大半です。
 オーストラリアにもローヌから持ち込んだマルサンヌの畑が存在します。北ローヌとは気候が異なる為、より酸が低く熟成が早く進むたくましいスタイルのワインが生み出されています。
 また比較的収量が多く、ニューワールドを中心に近年その人気が高まっている品種でもあります。

(その特徴)
type11 マルサンヌから造られるワインの特徴として、非常に色調が濃いということが上げられます。香りは白い花を思わせ上品かつ豊かで、良く成熟した場合にはアプリコットのような華やかさも兼ね備えます。そして時にはアーモンドのアロマも感じ取ることが出来ます
 口当たりが円やかで穏やかな酸味持った、ボリューム感と厚みのあるフルボディタイプのリッチなワインを生産することが出来ます。
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